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    かけはし2021年3月8日号

軍治安部隊の暴挙絶対許さない


福島原発事故から10年

3・21福島県民集会に結集しよう

原発再稼働・汚染水海洋投棄許すな

事故は現在進行形

 福島第一原発事故から10年の歳月が過ぎた。
 昨年原子力学会は「国際基準からみた廃棄物管理」を発表し、福島第一原発サイト内構築物解体完了に要する期間を100年と推定した。しかも「デブリ取り出し成功」と仮定してである。事故の被害と比べるならばまだ10年なのである。そして何よりも、事故は現在進行形なのである。
 東京電力は廃炉計画を、そして国・県は復興計画を盾に共に労働者住民に犠牲を強いている。他方加害者である東京電力及び政府は事故を招いた体質及び政策の病的素養は改まるどころか重症化している。これに対して諦めることなく福島において労働者市民のこれに抗する闘いは続いている。
 東京電力が策定した廃炉工程表によると、冷温停止宣言時(2011年12月)を起点として、2020年2号機デブリ取り出し開始、30〜40年後に廃炉工事完了としている。しかし「廃炉工事最大の難関」と喧伝されているデブリ取り出しは、全体の姿を未だに捉える事が出来ず、工具の開発途上が現状なのである。
 2020年度内の取り出し開始はほぼ不可能であり、早晩工程表の改定は必至なのである。また燃料デブリ取り出し成功と仮定しても福島第一原発サイト内に保管中の使用済み核燃料及び、廃炉工事進行に伴い発生する放射性廃棄物の処分も「デブリ取り出し工事」に劣らない難問なのである。
 既に前記の「国際基準からみた廃棄物管理」は廃炉完了時のサイト内の景色について規定がない」と指摘している。廃炉の完了は時期、性格共に不明なのである。

真実隠す「災害伝承館」


 昨年9月に開館された、双葉町「東日本大震災・原子力災害伝承館」の在り方は、福島県の福島第一原発事故の真実を隠蔽する姿勢に満ち満ちている。それは館長に高村昇氏を任命した姿勢に顕著に表れている。同氏は、事故直後の3月に巡回講演を山下俊一氏と共に実行し、被曝レベルの調査が無いにも拘らず、健康被害リスクを否定する発言をした。
 また「語り部」に対して東京電力を非難する発言を控える等発言内容への規制、及び事故を招いた東京電力の隠蔽体質等、原発事故に対する東京電力の責任に波及する記述が圧倒的に少なくなっている。同館は原発事故への東京電力及び国・県を免罪する施設なのである。東京電力の隠蔽・無責任の二大体質はより深刻化し、重症化している。
 原発事故後、多発する損害賠償問題の迅速な処理を目的にADR(裁判外紛争手続き)による問題解決が推奨された。しかし加害企業東京電力による斡旋案拒否が多発し斡旋案は加害企業の意思を忖度する傾向に変化した。
 しかし、東京電力が斡旋案を拒否する事例が相次いでいる。政府は度々東京電力への指導を公表したが東京電力の対応が改まる事はなかった。又震度計(第一原発3号機設置)故障放置問題も発生した。東京電力は同震度計を昨年5月・10月の故障発生後放置し、2月22日発生の強震(2011年東日本大震災の余震とされている)時の3号機建屋震度データがないというのだ。
 そして環境省による、中間貯蔵施設賠償金の値切りも発覚している。―「政経東北」(2021年1月号)は環境省が双葉町中間貯蔵施設予定地の地権者に対して地代の不当な値切りをしていたことを暴露した。中間貯蔵建設予定地の地価を震災前の地代評価額の半額、そして地上権設定の場合は更に減額した―。原発事故の加害者は増長し被害は深刻化しているのだ。

汚染水海洋投棄やめろ

 被害は健康問題にも及んでいる。福島県における震災以降の自死者は累計240人(2・24福島民報―2020年版自殺対策白書より)。長期間の避難生活と「前を向いて」等のキャンペーンが不安の心への閉じ込めを強いているのだ。
このような事態に抗する、市民労働者の行動が続いている。国・東京電力が図って来た汚染水の海洋投棄に対しては、延期を勝ち取った。当初東京電力は、保管用タンクの設置用地の枯渇を理由として、昨年夏を期限と言明していた。
しかし反対・慎重審議を求める自治体決議が県境を越え多発、農・林・漁業の各現業団体の反対決議・基準値を超過したストロンチウム等の放射性核種の残留の発覚等の汚染水放流(放射性物質の海洋投棄)にとって不都合な事態が相次いだ。結果として国・東京電力は汚染水海洋投棄延期に追い込まれた。
しかしそれは一時の延期に過ぎない。国・東京電力の汚染水海洋投棄策動は続き、労働者住民の抗議活動もまた継続されている。3月21には平和フォーラム呼びかけによる「県民集会」が準備されており、3・13にはいわき市平駅前及び郡山駅前において、原発再稼働、汚染水海洋投棄に反対するスタンディング行動が実行されようとしている。
行動は全日本港湾労働組合小名浜支部青年部の呼びかけにより開始された。いわき市の実行委員会はこれに賛同する、労働団体4者共闘会議(地方労・市労連・小名浜地区労・いわき地区交運)、政党(立憲民主党・共産党・社民党)脱原発及び反原発を闘う市民団体で構成され名称を「あれから10年原発事故は終わっていない#3・11アクション実行委員会」として決定した。郡山においても市民団体が同日行動を予定している。
日本の原子力発電所は過酷事故の発生はなく、使用済み燃料及び核のゴミはサイトから搬出する前提で造成されている。
しかし、全国の原発サイトは行き場のない使用済み核燃料及び高レベル放射性廃棄物が滞留している。原子力発電利用政策は既に破綻しているのだ。これを顧みず政府は原発利用を継続し再稼働を目論みつつ、高レベル放射性廃棄物処分場探しに躍起となっている。高レベル放射性廃棄物をどう保管するのか?
それは重大な問題である、しかしその論議にはまずすべての原発の運転が停止されなければならない。現在政府は「埋設処分」を前提として核のゴミ処分場の押し付けに躍起となっている。放射性物質の埋設技術は安全性が確認されていない。不可逆的な埋設を許してはならない。常時監視可能な状態に置かなければならない。    (浜西)


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